お客様がChatGPTでお店を探す時代、美容室が「AIに見つけてもらう」ためにやるべきこと
少し想像してみてください。
佐世保に引っ越してきたばかりの女性が、スマホを開いています。でも、開いているのはGoogleではありません。ChatGPTです。
そこに、こう打ち込みます。「佐世保で、髪の艶を出すのが上手で、落ち着いた雰囲気の美容室を教えて」
数秒後、AIが3つのお店を、理由つきで答えます。
その3つの中に、あなたのお店、入っていますか?
「AIでお店を探すなんて、まだ一部の人でしょ?」
「うちみたいな個人店には関係ない話だと思ってた」
「そもそも、何をどうすればAIに出てくるのか全然わからない」
最近、佐世保のサロンオーナーさんと話していると、AIの話になると決まってこういう反応が返ってきます。気持ちはすごくわかります。私も最初はそうでした。
でも、検索のしかたは、もう静かに変わり始めています。「Googleで調べる」だけじゃなく、「AIに直接聞いて、おすすめを出してもらう」。特に若い世代では、この流れがどんどん普通になってきています。
前に「佐世保 ネイル」で検索された時に上位に出る3つの仕掛けという記事を書きました。あれはGoogle検索の話。今日はその次の時代の話です。
少し怖い言い方になりますが——Googleで見つからないお店が「存在しないのと同じ」だったように、これからはAIの答えに出てこないお店が、選択肢にすら入らない時代が来ます。
でも、安心してください。やることは派手じゃないし、難しくもありません。今日はその3つを紹介します。
① お店の情報を「AIが読める形」にする
まず、いちばん土台になる話です。
私たち人間がホームページを見るとき、写真の雰囲気や、文章の温度で「素敵なお店だな」と感じますよね。でも、AIはそうやって見ていません。
AIが見ているのは、ページの中に「このお店は何屋で、どこにあって、何が得意で、いつ開いているか」が正確なデータとして書かれているかです。
これを専門的には「構造化データ」と言います。難しそうに聞こえますが、要はAI向けの、お店の履歴書のようなもの。ページの裏側に、AIだけが読む形式で、お店の基本情報をきちんと埋め込んでおくんです。
「見た目はきれいなホームページなのに、AIに聞くと出てこない」
こういうお店、実はとても多いです。理由はシンプルで、人間にはきれいに見えても、AIにとっては「何の店か読み取れない」状態になっているから。
逆に言えば、ここを整えるだけで、AIが「あ、これは佐世保の美容室で、こういう施術が得意なんだな」と正確に理解してくれるようになります。
人間は雰囲気でお店を読む。AIは構造でお店を読む。
これからのホームページは、その両方に向けて作る必要があります。
② 「誰の、どんな悩みを、どう解決するか」を言葉にする
2つ目は、もっと本質的な話です。
AIは、お客様から「おすすめのお店を教えて」と聞かれたとき、「ふんわりした、よく分からないお店」は答えに出しません。なぜなら、AIは「自信を持って説明できるお店」しか勧めたくないからです。
たとえば、ホームページに「おしゃれで居心地のいい空間」とだけ書かれていても、AIは困ってしまいます。それだけだと、何が得意で、誰に向いているお店なのか、判断できないからです。
大事なのは、「誰の」「どんな悩みを」「どう解決するお店なのか」をはっきり言葉にすること。
・ぼんやり:「こだわりの空間で、上質なひとときを」
・くっきり:「佐世保で、髪のうねりやくせ毛に悩む30〜40代の女性に、扱いやすくて艶のある髪を届ける美容室」
下の書き方なら、AIは「くせ毛で悩んでいる佐世保の人」に聞かれたとき、自信を持ってこのお店を出せます。お店の魅力を、AIが「お客様に説明できる言葉」に翻訳しておいてあげる、というイメージです。
「よくある質問」がAIに効く
もうひとつ、地味だけど効くのが「よくある質問(FAQ)」をページに用意しておくこと。
「メンズカットはできますか?」「子ども連れでも大丈夫ですか?」「白髪染めは何分くらいかかりますか?」——こういう質問と答えのセットは、AIがとても引用しやすい形なんです。
お客様がAIに質問する内容と、ページのFAQが噛み合えば、AIはそのままあなたのお店の答えを使ってくれます。
AIは、「結局、誰の何を解決するお店なの?」に答えられないお店を、お客様に勧めません。
そこをはっきりさせるだけで、選ばれる確率は大きく変わります。
③ 情報をそろえて、「ちゃんと実在するお店」だと信じてもらう
3つ目。これは「信頼」の話です。
AIは、ネット上のいろいろな場所からお店の情報を集めて、「このお店は本当に実在して、信頼できるか」を見ています。
このとき問題になるのが、情報がバラバラなお店です。
・ホームページの店名と、Googleの店名の表記が違う
・住所や電話番号が、ホットペッパーとインスタで食い違っている
・営業時間が、どこを見ても少しずつ違う
人間なら「まあ、同じお店だろうな」と察してくれます。でもAIは、こういう食い違いを見ると「この情報、信用していいのか?」と判断を保留してしまう。結果、お客様への答えに出しづらくなります。
だから、ホームページ・Google・SNS・予約サイトで、店名・住所・電話番号をきれいにそろえる。これだけで、AIは「このお店は実在する、ちゃんとしたお店だ」と安心できます。
「自分で言う」より「周りが言ってくれる」
そしてもうひとつ。AIは、お店が自分で「うちは良いお店です」と言っているだけの状態より、口コミやSNSで、他の人がそのお店について話している状態を、はるかに信用します。
お客様の口コミ、インスタでの紹介、地域の情報サイトへの掲載。こういう「第三者の声」が積み重なるほど、AIは「このお店は周りからも認められているんだな」と判断します。
AIは、「自分で良いと言っているお店」より、「周りも良いと言っているお店」を信じます。
これは、人間とまったく同じです。
「次の時代」に、先に立っておく。
ここまで3つ紹介してきました。
① お店の情報を「AIが読める形」にする
② 「誰の、どんな悩みを、どう解決するか」を言葉にする
③ 情報をそろえて、「ちゃんと実在するお店」だと信じてもらう
正直に言うと、これはすぐに売上が跳ね上がる種類のものではありません。今日やって、明日お客様が増える、という話ではない。
でも、検索の主役がGoogleからAIへ移っていく数年の中で、先に準備していたお店と、何もしていなかったお店の差は、はっきり開いていきます。Googleの地域検索のときと、まったく同じことが起きます。
そして、AI検索対策(AIO)は、東京ではもう当たり前に語られ始めているのに、佐世保ではまだ、ほとんど誰もやっていません。だからこそ、今やる意味があります。
佐世保には、本当に素敵なお店がたくさんある。ただ、まだ知られていないだけ。それを、Googleにも、そしてこれからはAIにも、「ちゃんと見つけてもらえるお店」に変えていく。それが、Razeのやりたいことです。
「気になるけど、自分一人だと何から手をつければいいか分からない」——そう感じたら、いつでも声をかけてください。